断熱(=CO2削減)が必要な屋根の解決事例

夏が暑いので断熱 対策(=CO2削減)が必要

課題(断熱=CO2削減が必要な場合)

スレートや折板屋根などの建物は、構造が単純で費用が安く、維持費も安価な反面、断熱効果はなく、夏は暑く、冬は寒いという、快適性の低さが難点です。

昨今はアルバイトやパート募集の困難さが増したほか、地球温暖化に起因するものと思われる夏の異常な暑さへの対応から、エアコンを入れるケースが増えています。

このため、冷暖房費がどうしても増え、電気代が余分にかかります。そればかりかそれに伴ってCO2排出量も増加します。CO2の削減目標が会社にある場合は、断熱性を高めて、冷暖房費を削減する必要があります。

空調効果を高め、電気代を抑えるためにも、こうしたスレートや折板屋根の建物でも、断熱効果が求められています。

図:スレート断面図

折板断面図

対策(断熱=CO2削減が必要な場合)

対策法1 二重折半にする方法 対策法2 遮熱膜を張る方法
対策法1 屋根を二重折半にし、空気層で遮熱・保温効果を実現する

こうしたケースでは、屋根を二重の折板カバーする、「二重折板工法」などの工法があります。これは、折半を二重構造にして空間を作り、そのすき間にグラスウールやロックウールと呼ばれる断熱材を入れます。外壁は金属サイディングや、金属カバー工法を取ります。空間を少し作ることができる留め具を利用してすき間を作り、そこに断熱材を敷き詰めます。

この工法の特長は、構造がシンプルで重量がかさまず、建物の補強工事などを行う必要がありません。また、金属屋根は寿命が大変長く、適切なメンテナンスを行うことで数十年間使うことができます。

施工後は大変快適になるだけでなく、冷暖房にかかる電気代も大幅に節約でき、CO2排出量を削減できるようになります。

  • 施工前(断熱=CO2削減が必要)

    施工前。一枚なので日射がそのまま建物内に伝わり暑い

  • 施工前

    断熱のため、グラスウールを敷き詰める

  • 施工前

    グラスウールに折板を施工して二重化する

  • 施工前(断熱された)

    施工完了(断熱対策)

断熱対策の図:二重折板の構造図

二重折板の構造図

対策法2 遮熱シートを張り、屋根の遮熱・防音効果を向上させる

新しい技術で生まれた遮熱シートを導入する方法もあります。これは金属折板屋根用に開発されたもので、日陰・空気層・通気で屋根を冷やす技術。遮熱シートで光を遮断して屋根に日陰をつくり出し、屋根の温度上昇を抑制。同時に屋根とシートの間に生まれる空気層で、熱が屋根に直接伝わることを防ぎます。さらに温められた空気層は風の力で吹き飛ばされるため、温度上昇抑制に高い効果を上げることができます。

このシートが活躍するのは夏場だけではありません。空気層で熱を遮断するということは冬場の保温効果もあるということ。結露も緩和でき、カビなどの発生を抑えることができます。一方、雨音が屋根を伝って室内に響くことも防げ、快適な仕事環境を実現。室温も一定のレベルに保て、空調費の節約につながります。

遮熱シートを上図のように屋根の上に張ることで、太陽光からの熱を遮断。同時に空気層をつくり出す。

空気層は保温効果も発揮。屋根が冷気に直接、触れないため、屋根温度が下がらず、室内からの放熱も抑制される。

導入費用が安く、施工も短期。取り外しも可能で仮設物件にも対応

さまざまな効果が期待できる遮熱シート。うれしいのは初期導入費用の安さ。ほかの遮熱システムに比べ最大10分の1程度で済む可能性があります。また、施工期間も短く、1000平方メートルの広さが約1日で完了します。しかも屋根に大きな加工をすることなく取り付けが可能。取り外しもできるため、仮設物件や賃貸物件にも施工できます。

撤去後、材料がすべてリサイクルできるのもエコの面で歓迎すべきこと。エコの視点でいえば遮熱シートが屋根本体を保護して、寿命を長くしてくれる点も注目したいところです。こうした環境への負荷の低減につながる技術であることから平成20年の第5回エコプロダクツ大賞(主催:エコプロダクツ大賞推進協議会、後援:財務省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省)では、審査委員長特別賞(奨励賞)を受賞しています。

穴が空いた四角状のものが遮熱シート。屋根に加工をすることなく取り付けが可能なため初期導入費用も安く、取り外しも可能。

遮熱シートの名称は「冷えルーフ」。
第5回エコプロダクツ大賞審査委員長特別賞(奨励賞)を受賞した。

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